Zao SDK for Jetson / libzao-endpoint API リファレンス 1.5.0.0 (2024-09-25)
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ZaoVideoSourceNvComposite の設定ファイルの書式

■ 全般

  • 設定ファイルは TOML 形式で記述します。
  • 設定ファイル内では # 以降はコメントとして扱われます。

■ 設定ファイル例

[compositor]
width = 1920
height = 1080
framerate.num = 30
[layout0]
device = "argus:0"
format.width = 1920
format.height = 1080
format.framerate.num = 60
format.framerate.den = 1
destination.left = 0
destination.top = 0
destination.width = 1920
destination.height = 1080
flip = "horizontal"
[layout1]
device = "argus:1"
format.width = 1920
format.height = 1080
format.framerate.num = 60
format.framerate.den = 1
crop.left = 300
crop.top = 100
crop.width = 1280
crop.height = 960
destination.left = 200
destination.top = 100
destination.width = 640
destination.height = 480
[overlay]
filename = "/path/to/png/image"
destination.left = 0
destination.top = 0
destination.width = 1920
destination.height = 1080
opacity = 0.5

compositor テーブル

  • 映像の合成に関する設定を行うテーブルです。
  • 合成後のフレームサイズ及び、合成処理のフレームレートを定義します。
  • 設定出来るキーと値は以下の通りです。
    キー 値例 説明
    width 1920 合成後のフレーム幅
    height 1080 合成後のフレーム高さ
    framerate.num 60 合成処理の実行フレームレート (分子)
    framerate.den 1 合成処理の実行フレームレート (分母)
  • width, height, framerate.num は設定必須です。
  • framerate.den は省略時は 1 として扱われます。

layoutN テーブル

  • 映像合成での個々のカメラの設定を行うテーブルです。N は 0, 1, ..., 7 です。
  • 合成は数値 N の昇順に行われます。
  • layoutN テーブルは以下のキーとサブテーブルを設定可能です。
    • device キー
    • format サブテーブル
    • crop サブテーブル (省略可能)
    • destination サブテーブル

device キー

  • layout の入力ソースとなるデバイスを指定します。
  • カメラ種別:ID の形式で指定します。
    • 現在対応しているカメラは Argus のみです。
    • ID には Argus における Sensor-ID を指定します。
      device = "argus:0" # Argus の Sensor-ID == 0 のカメラを使用

format サブテーブル

  • カメラの入力フォーマットについて設定を行います。
  • 設定出来るキーと値は compositor テーブルと同様です。
    format.width = 1920
    format.height = 1080
    format.framerate = 60
    # もしくは以下のような記述
    format.width = 1920
    format.height = 1080
    format.framerate.num = 60
    format.framerate.den = 1

crop サブテーブル

  • 入力画像の一部を切り抜く場合の設定を行います。
    • 切り抜く矩形の左上座標及び矩形の幅と高さを指定します。
    • 切り抜き領域は format サブテーブルで指定したフレームの領域内である必要があります。
  • 省略時は入力のフレーム全体が使われるように設定されます。
    キー 値例 説明
    left 0 矩形の左端座標
    top 0 矩形の上端座標
    width 960 矩形の幅
    height 540 矩形の高さ
    # 座標 (10, 20) から幅・高さ (300, 400) の領域を切り出し
    crop.left = 10
    crop.top = 20
    crop.width = 300
    crop.height = 400

destination サブテーブル

  • 合成先の矩形領域の設定を行います。
    • 設定のキーは crop サブテーブルと同様の形式です。
  • 対象の画像が拡大・縮小されて合成されます。
  • 合成先の矩形領域は合成フレームの範囲内に収まっている必要があります。
    destination.left = 0
    destination.top = 0
    destination.width = 960
    destination.height = 540

flip キー

  • 映像の回転・反転処理を指定します。
  • crop サブテーブルで指定した領域を切り出したあとに処理が適用されます。
  • 処理適用後 destination サブテーブルで定義した領域に合わせて拡大・縮小されます。
  • flip キーに指定出来る文字列は以下の通りです。
    文字列 処理
    "none" 処理無し(キー未指定の場合のデフォルト)
    "rotate90" 反時計周りに90°回転
    "rotate180" 180°回転
    "rotate270" 反時計周りに270°回転
    "horizontal" 左右反転
    "vertical" 上下反転
    "transpose" X/Y軸の入れ替え
    "inv_transpose" "transpose" + "rotate180"

overlay テーブル

  • カメラ映像の合成後に画像をオーバーレイする場合に定義するテーブルです。
  • テーブルの定義は省略可能です。

filename キー

  • オーバーレイ用の画像へのパスを指定します。
  • 画像形式は PNG (RGBA形式) のみサポートしています。

destination サブテーブル

  • layout 定義と同様にオーバーレイ先の位置・サイズを指定します。

opacity キー

  • オーバーレイ画像の 不透明度 を 0.0 ~ 1.0 の範囲で指定します。